世界中から集ったトップレベルのパティシエがしのぎを削る、お菓子の本場パリ。
その中でも特に閑静な15区の住宅街にある『パティスリー・サダハル・アオキ・パリ』。
この店は常連客の比率が非常に高く、多い人で2〜3日に一度、
それ以外でも2週間に最低一度の頻度で来店される客が大半だという。
通人たちの集うお菓子の本場の中で、パティスリー・サダハル・アオキ・パリは、「ユニークで珍しい日本人のパティスリー」ではなく、
「わたしの街にとって欠かせないパティスリー」として認められ、
定着している。
農作物がいまだ工業化していないフランスでは、市場に並ぶ果物は全てが旬で完熟の状態。
味が濃厚で香り立つ品々ばかり。果物がもつ素材本来の美味しさで満ち溢れています。
サダハルアオキのお菓子作りに対する姿勢とは、そのただでさえ美味しい素材に、
改めて手を加えることによって、2つの異なるテイストで3倍美味しく味わってもらうこと。
そして、食べた人にそのひと時を心の底から喜んでもらうこと、
それがサダハルアオキの存在理由です。
素材を決めてから、サダハルアオキのその日のお菓子作りのプランが決定します。
素材の美味しさを際立たせるために、これまで培ってきた菓子作りのテクニックを幾重にも発揮します。
そこには見栄えを彩るための余分な飾りつけは無用です。
余計なものを削ぎ落としていく負のミニマリズムというよりも、手を加えることによって、
素材の本質的うまさに向けてさらに味を研ぎ澄ませていく。
あくまで本質の追及を目指して行う足し算のミニマリズムと言えるかもしれません。
「新素材主義」。
素材本来のうまさを引き出しそして研ぎ澄ます。
それがサダハルアオキのお菓子づくりです。
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